最近、ちまたで噂なのが
Googleアナリティクスユーザーデータとイベントの保持
についてです。
データの保持(Google)

「Googleアナリティクスの過去の解析データが全部消えちまうから早く設定しな!」

という、まさか…と思う話。

一体このユーザーデータとイベントの保持って何なのか?
どうやったら設定できるのか?を知っていきましょう。

Googleアナリティクスでユーザーデータとイベントの保持の期限を設定する

ここに来た方は「もしかして消えちゃうのでは…?」と震え上がる思いでここに来たと思いますので、
まずはユーザーデータとイベントの保持で消えないように設定しておきましょう。
設定自体は超簡単なので3分もかからずに設定できます。

Googleアナリティクスにログインします。
Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントの保持:ログインする

ダッシュボードの左下にある管理を押しましょう。
Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:管理

詳細管理画面に入ったらトラッキング情報を選択。
Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:トラッキング情報

そのトラッキング情報の中に『データ保持』があるので選択しましょう。
Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:データ保持

ユーザーデータとイベントデータの保持に来るので、保持期間を『自動的に期限切れにならない』にし、[保存]します。
Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:自動的に期限切れにならない

[完了]というポップアップが出たら設定完了です!
ちなみに設定が有効になるのは設定変更してから24時間後です。

変更できないんだけど?
Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:変更できない場合
こんな風に設定変更出来ない場合があります。この設定は管理者じゃなければ変更できませんので、管理者にやってもらいましょう。

データ保持設定しなかったらGoogleアナリティクスの過去の分析データって消えるの?

Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:データが消えるかどうかドキドキしちゃう
あー、設定して終わり〜。という方はここまでで良いのですが、
「2018年5月25日までに設定してないとGoogleアナリティクスの過去の分析データって消えるんかい!?」
って真相を知りたい方がいらっしゃるハズなので、お答えしておきます。

結論から言うと
「設定しなくてもGoogleアナリティクスの過去の分析データ(アクセス数とか)は消えません!!」

「なんだよ〜」って方も多いかと思いますが、実際に消えるデータは
ユーザーやブラウザに記憶されたプライバシーに関連するデータ」なんです。

ほとんどのサイトはデフォルトのデータ保持26ヶ月で問題なかったりします。
※でも、消えると困る人もいるので、先に設定しました

これを語るにはまずユーザーデータとイベントデータが何なのかを理解しなければなりません。

ユーザーデータとは?

ユーザーデータっていうのはCookie、ユーザーIDなどにあたるユーザーの識別子のこと。

Cookieとは?
Cookie(クッキー)とは、ひとりひとりに対する行動データを覚えておくための機能。カンタンに言うとそのウェブサイト・ブログを訪れた際に渡される会員証だと思ってください。

その会員証があると『その前にどんな行動をしたか』が分かるので、その人に最適な情報を提供できるようになります。
※例えば靴を買おうと思って、いろんな靴のサイトを見ていたら、インターネットの広告表示は自然と靴の広告ばかりになります。
詳しくはこちらのサイトが分かりやすいです。
▶クッキー(cookie)とは?初心者でも分かるように図解

つまりユーザー識別子っていうのは、あなたがどんな人なのかっていうのを判別するための情報ってことですね。

このユーザー識別子があれば、Aさんは3年前に◯◯のページを閲覧していたなって分かったりするのですが、
正直言えばそんな特定の個人をものすごく追いかけたりしません。(しかも、大体しか分からないし)

つまりは「記事書いて自社サービスにつなげようかな〜!」って、いわゆる一般的な人のブログには全く関係のない情報なので、ユーザー識別子情報がなくなったとしても困りません

イベントデータとは?

広告 ID(DoubleClick Cookie、Android の広告 ID、Apple 広告主向け識別子など)に紐付けた情報のことです。

広告ってクリックした後にもいろいろ情報を収集しています。
例えば…

  • 広告ページに何分留まったか
  • 広告ページでクリックしたのはどこか
  • 広告ページから次のページに飛んだか
  • 広告ページから飛んで商品を購入したか

みたいな追跡型の識別子ってのがあるんですね。(例で言うとFacebookピクセルみたいな)

この情報があれば広告主は
「あー!この辺がアカンかったのか!じゃあ、ここ改善すればもっと見やすいし、書いやすくなるわな!」っていう改善をしやすくなるのです。

つまり、このイベントデータも「そんなに長い期間いらないよね?」っていうことなので、消えてしまってもほとんどのウェブサイトは問題ないのです。

じゃあ、一体どういう人がなくなると困るの?

カスタムセグメントを使っている方

これはカスタムセグメントという機能で、行動ごとに計測値を分けている方は注意が必要でしょう。
セグメントについて
例えば

  • ◯◯商品を買った人は何人いるか
  • メルマガ登録まで来た人は何人いるか
  • 特定のページにアクセスした人は何人いるか
  • ◯◯ページを見た後に△△商品を買った人は何人いるか
  • 10,000円以上お買上げした人は何人いるか

など、訪問者を行動ごとに分類できるのです。

今回の削除対象はこのような行動データそのものなので、なくなると正確な集計ができません。

この設定は大規模なオンラインショッピング(ECサイト)を運営しているような方が行う設定なので、データ保持期間を無期限にしましょう。

EU圏との取引がある方

実はEU域内の法律が絡んだ施策になっています。
そのため、EUとの取引がある方はデータを無期限に保持するのは止めたほうが良いでしょう。

どうしてこんな流れになったの?

Googleアナリティクス ユーザーデータとイベントデータの保持:この流れ、よく分からないじゃない
この古いデータの保持は2018年5月25日から開始されますが、なぜこんな流れになったのか?というと、
EUが法律改正をして、「インターネットのプライバシーを保護しよう!」みたいなことになったからです。

詳細はこっちを見れば分かりますが、分かりやすく書いてあっても専門用語多いので難しいから混乱するかも(笑)
EU一般データ保護規則(GDPR)の概要(前編)

すっごくカンタンにまとめると
「EU域内にだけ適用になってたプライバシー法だけど、法律改正してEU域外の人も適用になるからヨロシクな!」
ってこと。
そりゃGoogleアナリティクスはプライバシーデータの塊です。対策しないワケがないですね。

まとめ

今回の件をまとめると

  • ひとまずGoogleアナリティクスのデータ保持設定を「自動的に期限切れにならない」に。
  • 普通のブログやってる人はデフォルト設定でも問題ない
  • 消えるのはユーザーやブラウザに記憶されたプライバシーに関連するデータのみ
  • Googleアナリティクスの過去データが見えなくなるワケではないからご安心を
  • EUの法律改正のために今回の変更が必要になった

Googleアナリティクスの設定はデフォルトでも良いと書きましたが、私は一応「自動的に期限切れにならない」に設定しました。
何が必要になるか分からないので、残せるもんは残しておこうって考えです(笑)

「別にイラネw」って思う方はそのまま放置でも問題ありません。
ではでは、また!ご覧いただきありがとうございました!